ウィルソン病

先天性代謝異常によって無機銅が代謝されずに蓄積し、大脳のレンズ核の変性と共に肝硬変・角膜輪等を生ずる疾患である。(wikipediaより抜粋)

ちょっと難しい書き方かもしれませんが、わかりやすく説明すると、肝臓では、食物などから体内に取り入れられた銅を胆管と呼ばれるところにに排出することで、生体内の銅量のバランスを保っています。

しかし、このウィルソン病にかかってしまうと、銅がうまく排出できずに肝臓に蓄積してしまうことになります。

過剰に蓄積された銅はやがて肝臓から血中にあふれ出し、大脳基底核や角膜、腎臓などに沈着して神経症状などを引き起こすようになります。

症状が悪化すると発語不能になったり、様々な精神症状、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変などを引き起こします。

外見上の変化としては、症状によっては銅が角膜の周囲に沈着して黒褐色のリングが見えるようになります(カイザー・フライシャー角膜輪と言います)。

治療方法としては、まずは体内に蓄積された銅を排出すること、そして肝機能に障害がみられるのであれば肝機能の治療をすることになります。

メタルカプターゼという薬で銅の排出を促したり、ノベルジンという薬で銅の吸収自体を抑制してしまうという方法があります。